令和5年度新事業展開テイクオフ補助金第2期
大阪府において新規事業に取り組む大阪府内の企業・団体を対象としたテイクオフ補助金の募集が開始されております。内容について確認をしていきましょう。
【事業の目的】
新型コロナウイルス感染症の拡大や原油価格・物価高騰等による厳しい経営状況の中で、既存事業とは異なる事業分野・業種への進出や新たな取組みによる事業の改善を図る新事業展開をめざす府内中小企業を支援するため、予算の範囲内において新事業展開テイクオフ補助金が交付されます。
【補助対象事業等】
(1)補助対象事業
新事業展開のために実施する事業が対象となっています。
(2)補助金の対象となる経費
新事業展開に要する経費が対象となり、消費税及び地方消費税を除かれます。
(3)補助率
補助対象となる経費総額の4分の3以内とされています。
(4)補助限度額
100万円を上限とされています。
(5)補助事業者数
予算の範囲内において300者程度とされています。
(6)補助事業実施期間
交付決定日から補助事業完了日又は令和6年2月9日(金)のいずれか早い日までとされています。
【新事業展開の取り組み例】
<既存事業とは異なる事業分野・業種への進出における事例>
1、企業向け(BtoB)から消費者向け(BtoC)販売への進出
本業の移動販売や冷凍食品製造業で培ったノウハウを生かして、新たに自社ECサイトを構築し、消費者向け販売へ進出。自社商品のみならず、将来的には地元近隣の飲食店のラインナップを予定。
2、運送業からアウトドア商品開発製造販売業への進出
コロナ禍による運送事業の売上減少により、新たにアウトドア商品の開発製造販売業へ進出。運送業務や輸入・輸出製品の保管・梱包検品業務を実施してきたノウハウを生かして、倉庫の一部を展示場として活用するほか、製造・保管・輸送を全て自社で担うことでコストダウンも図る。
<新たな取組みによる事業の改善を図る事例>
1、女性・シニア層の人材活用による取組み
雑貨等の製品開発・販売のノウハウを生かして、他社製品の検品や組立等の軽作業を新たに受注するにあたり、在宅作業等の労働環境を整備したうえで、女性やシニア層といった地域の労働力を掘り起こし、労働力の確保を図る。
2、新規営業活動の自動化サービスの提供
システム開発業でのノウハウを生かして、営業活動が効率的に回る仕組みとして、「新規顧客獲得のためのテレアポやDM配送のための顧客アプローチリストを自動生成」するサービスを開発し、人手不足が深刻化する中小企業の営業の効率化を図る。
3、職場環境改善による生産性向上を図る取組み
加工業での工場内作業において、高温状態が続くといった職場環境であったため、工場内に遮熱対策を行うことで、従業員の集中力低下及び生産量・品質低下を防ぎ、新たな受注を図る。併せて、職場環境の改善による同業他社との差別化により、人手不足の解消も図る。
【補助対象経費】
別表 補助対象経費
経費項目 | 内容 |
機械装置・ システム構築費 | ①専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、リース・レンタルに要する経費 ②専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用に要する経費 ③①又は②と一体で行う、改良・修繕又は運搬に要する経費 |
開発費 | 新製品の試作開発に係る原材料・設計・製造・加工、新製品の市場調査等に要する経費 |
専門家経費 | 本補助事業の遂行のために依頼した専門家に支払われる経費 |
外注費 | 本補助事業の遂行のために必要な加工や設計(デザイン)・検査等の一部を外注(請負、委託等)する場合の経費 |
知的財産権等 関連経費 | ①本補助事業の遂行のために必要な知的財産権等の導入に要する経費 ②新製品・サービスの開発成果の事業化にあたり必要となる、特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用や、外国特許出願のための翻訳料など、知的財産権等取得に関連する経費 |
広告宣伝・ 販売促進費 | 本補助事業で開発又は提供する製品・サービスに係る広告(パンフレット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展、セミナー開催、市場調査、営業代行利用、マーケティングツール活用等に係る経費 |
研修費 | 本補助事業の遂行のために必要な教育訓練や講座受講等に係る経費 |
※詳しくは大阪府のホームページこちらから募集要項をご確認ください。
takeoff2_bosyuuyoukou.docx (live.com)
【申請方法】
(1)セミナー受講
申請には、大阪府が指定するセミナーの受講が必要です。
セミナーは2種類あり、任意で1つを選択して受講する必要があります。
自宅で受講することが可能です。
~セミナー2種類~
①「DXでビジネスを変革しよう!」-成長させるためのヒントとツール-
(2)申請
「新事業展開テイクオフ支援事業」専用の電子システムより申請。
申請の記入例は↓こちらを参照ください。
令和5年度 新事業展開テイクオフ補助金(第2期) 記入例 (sansokan.jp)
【まとめ】
大きくは中小企業庁が行っている「小規模事業者持続化補助金」と似たような補助金となっております。募集の枠が300社とかなり少ない為、やや競争率は高いのかもしれません。
また、事業計画等は全て申請ページに入力となりますので、事前に下書きとして必要なすべての文章を作成しておくことがオススメです。
申請期間や事業実施期間が「小規模事業者持続化補助金」と比べると短く設定されておりますので、事業計画作成の段階で注意しておく必要があります。
この補助金は大阪府において定期的に行われているようなので、是非チャレンジしてみてください。
以上、より詳細を知りたいという方は大阪府のホームページをご確認ください。
大阪府/令和5年度 新事業展開テイクオフ支援事業(第2期) (osaka.lg.jp)
また、申請方法が良く分からない、事業計画は考えているけど書類作成が苦手等、不安なことがある方は是非「行政書士くすき事務所」にご相談ください。