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大阪で建設業許可の業種を追加する方法について

こんにちは、行政書士くすき事務所の楠木です。
弊所では、大阪市浪速区に事務所を構え様々な申請業務を承っております。
さて、今回は『建設業許可の業種を追加する方法』のお話をさせていただきます。

建設業許可の申請は、29ある業種の中から1つ以上の業種を指定して申請します。業種によって求められる要件があります。業種ごとの要件を満たしていれば、29業種全てを指定することもできます。

一般的には、建設業者は確実に営業予定がある業種に絞って申請します。詳細は後述しますが、指定業種を増やすと要件も増えるためです。

建設業の経営が軌道に乗っていく中で、許可業種の工事に関連した工事や元請業者や既存の依頼者から許可業種以外の工事の依頼が発生します。このようなタイミングでは、許可が不要な金額帯を超えた許可業種以外の工事を受注することは違法行為になります。

そのため、許可が必要な金額帯の許可業種以外の工事は、知り合い事業者などを紹介するなどして仕事を回すことになり、自社の受注という意味では機会損失になります。

このような機会損失を減らすために、許可業種の追加を検討する事業者も多くいます。

※業種追加とは

業種追加とは、建設業許可を受けている者が違う業種の許可を取得することをいいます。

ただし、業種追加をするには同じ許可区分でなければなりません。

建設業許可は「一般」と「特定」で分かれていますが、一般の建設業許可を受けていれば、一般の業種追加のみできます。

一般から特定の業種追加はできません。この場合は、新規申請となります。

これは特定の場合も同じです。特定は特定の業種追加しかできません。

☆一般と特定の違いについてはこちらの『建設業・建設業許可とは?』の記事を参照ください。

◆業種追加の有効期限

業種追加をした場合の有効期限には注意が必要です。業種追加をした許可の有効期限は、大元の建設業許可の有効期限と異なるためです。

それぞれの建設業許可の有効期限が、取得したタイミングから5年になります。例えば、もともとの取得している建設業許可の有効期限が2022年4月1日〜2027年3月31日だとして、2023年7月1日に新たに追加業種をした場合にはその有効期限は2023年7月1日〜2028年6月30日になります。

そのため、それぞれの有効期限に対して更新の手続きが必要です。また、それに伴って有効期限管理や申請手続き・準備や更新手数料がそれぞれに発生してきます。

◆業種追加の有効期限の一本化

業種追加によって建設業許可の有効期限が複数になってくることに対応するため、許可の一本化が可能です。

許可の一本化は、どちらか先に来る有効期限の更新に合わせてまだ有効期限内の建設業許可も併せて更新します。併せて更新することで、次の有効期限を揃えられるだけでなく、管理や更新申請自体も1回で実施することができます。

※業種追加申請の要件は2つのケースで異なる

業種追加をする場合の要件は、許可を更新しているかどうかで異なってきます。

1つずつ確認しましょう。

◆取得している許可業種を一度も更新をしていない

この場合、新規申請とほぼ同じで、手続き上の違いはほとんどありません。

業種追加するには次の5つの要件を満たす必要があります。

建設業許可の要件をもう一度確認しましょう。

・経営業務の管理責任者がいること

・営業所ごとに置く専任技術者がいること

・財産的基礎または金銭的信用を有する

・誠実性の要件

・欠格要件に該当しないこと

☆建設業許可の要件については『建設業許可を取得するための要件と条件について』の記事を参照ください。

専任技術者の要件を満たすには、工事業種ごとに経験・資格が必要です。

◆取得している許可業種を1度以上更新している

一般建設業許可の場合は、1回でも更新をしていれば、財産的基礎要件が省略されます。

これは、毎年提出する決算変更届で確認できるからです。

ただし、特定建設業許可の場合は、財産的基礎要件を省略できません。5つの要件をすべてクリアしている必要があります。

※追加申請と新規申請の手続き上の違いはあまりない

業種の追加申請の手続きは、基本的に新規申請と同じです。

追加申請というからには、手続き上、もう少し簡略化されてもいいのになと思った人もいるかもしれません。

しかし、1度許可を取得していれば、すでに要件が整っていたり、書類集めの要領がつかめていることもあるでしょう。

業種追加の要件のポイントは、経営業務の管理責任者と専任技術者です。

◆経営業務の管理責任者の注意点

☆建設業法改正により、現在はどの工事業種でも一律5年の経営経験でクリアできます。

つまり、他の業種で既に建設業許可を取得していれば、その業種の経営業務の管理責任者がこれから追加する業種の経営業務の管理責任者を兼ねることができます。

◆専任技術者の注意点

専任技術者要件を実務経験のみで満たすとなると、同じ人が専任技術者を兼ねることは非常に難しくなります。

これは業種ごとに10年の実務経験が必ず必要になるからです。経営業務の管理責任者の実務経験のように融図がききません。

1人の人が兼ねる場合に、実務経験のみで要件を満たすとなると、通算20年以上の経験が必要になります。

資格で要件を満たせば、1つの資格で複数の業種の要件を満たすこともできるので、資格の方が断然有利です。

※複数の営業所がある場合

複数の営業所があれば、1つの営業所のみに別の業種を申請することもできます。

例えば、本社が兵庫、支店が大阪でそれぞれ建築工事業の許可を受けていたとします。

この場合、兵庫の本社にだけ新しく管工事業を追加申請することも可能です。

これは、知事許可の場合も同じです。例えば、兵庫県に神戸(本社)、尼崎(支店)とある場合に、本社の神戸だけに電気工事業を追加申請することも可能です。

※まとめ

業種追加の手続きは、基本的に新規申請と同じですが、窓口によっては一定の書類が省略できることもありますし、1度更新をしていれば、財産的基礎要件が省略されます。

業種追加も新規申請と同様、要件を満たさなければなりませんが、特に注意したいのが専任技術者の要件です。

29業種それぞれで、専任技術者の要件が大きく異なってくるからです。

また、複数の業種追加を考えている人は、同じ日に申請をすると手数料が一回分で済みます。これをばらばらの日に申請するとなると、その度に費用がかかってしまうので注意が必要です。

ちなみに、業種ごとに複数の許可を取得すると、許可の有効期間が変わってきます。有効期間がズレると、期限管理が難しくなります。

上記のような内容をふまえ、建設業許可の業種追加を申請したい場合は、行政書士などの専門家のアドバイスを受けることも検討するとよいでしょう。
大阪で、建設業の許可の申請手続きにお悩みの方は、是非「その悩み、くすきに相談」の行政書士くすき事務所にご連絡ください。