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宅地建物取引業免許と申請について

※宅地建物取引業免許とは

宅地建物取引業免許とは、宅地建物取引業を営むために必要な免許のことです。宅地建物取引業免許は、個人・法人どちらでも申請することができますが、法人の場合、事業目的に宅地建物取引業を営むことが分かる文言の記載が必要です。

不動産業は、本店の事務所がある都道府県知事に申請して、「宅地建物取引業免許」を受けておかなければ営業ができない業種になります。
宅地建物取引業免許(宅建業免許)とは、宅地、建物について以下の1や2のような行為を業として行う場合は必要な免許になります。

1.宅地または建物について自ら売買または交換することを業として行うこと
2.土地または建物について他人が売買、交換または賃貸することにつき、その代理もしくは媒介することを業として行うこと。

不動産を取り扱う事業では、ほとんどの事業が上記のどちらかにあてはまりますので、宅地建物取引業の免許を受ける必要があります。

※宅地建物取引士(宅建士)との違いは?

宅建士と宅建免許は、不動産業界において全く異なる資格です。混同しやすいため注意しましょう。

まず、宅建免許は、不動産取引に関する法律に基づいて国が定めた資格で、宅地建物取引業法に基づく免許制度です。この免許を持つことで、宅地建物取引業を営むことができます。

一方、宅建士は、宅地建物取引業に関する専門的な知識や技能を有する者を認定する資格です。宅建士は、宅地建物取引業法に基づく国家資格であり、国が定めた基準を満たした者に対して、宅地建物取引業法に基づいて行われる試験に合格した場合に与えられます。

つまり、宅建免許は宅地建物取引業を営むために必要な免許であり、宅建士は、専門的な知識や技能を持った宅地建物取引業の専門家を認定する資格です。

※宅地建物取引業免許(宅建業免許)の要件について

①.「人」の要件について

人の要件につきましては、「専任の宅地建物取引士」を事務所ごとに設置している必要があります。

複数の事務所を持つ場合は「政令使用人(政令第2条の2で定める使用人)」を設置する必要がありますが、宅建業免許の要件を満たすために最も重要なのは「専任の宅地建物取引士」になります。

・専任の宅地建物取引士とは

専任の宅地建物取引士とは、宅地建物取引士のうち当該事務所に常勤して、専ら宅建業の業務に従事することが必要になります。

重要なのは、「当該事務所に常勤」する「常勤性」と「専ら宅建業に従事」する「専従制」の2つの要件になります。

専従にあたらない例

1.ほかの法人の代表取締役、代表者または常勤の役員を兼務していたり、会社員、公務員のように他の職業に従事している場合

2.ほかの個人業を営んでいたり社会通念上における営業時間に、宅建業者の事務所に勤務することができない状態にある場合

3.通常の通勤が不可能な場所に住んでいる場合

また、宅建業免許を申請する会社の監査役は、その申請する会社の専任の宅地建物取引士に就任することはできません。

「専任の宅地建物取引士」と「宅地建物取引士」の業務内容の違いは?

事務所ごとに専任の状態で設置しなければならない専任の宅地建物取引士と、それ以外の宅地建物取引士の業務事の違についてですが、重要事項の説明等の業務内容に違いはありません。

前述のとおり、専任の宅地建物取引士には、事務所への「常勤性」と「専従制」が求められることが、一般の宅地建物取引士との違いになります。

家庭の事情等で、フル勤務が難しく専任となれない場合でも、宅地建物取引士としての業務はおこなうことができます。

専任の宅地建物取引士の設置人数

宅建業法では、宅建業者に宅地建物の取引について専門家として十分な役割を果たさせるために事務所等に一定数以上の成年者である宅地建物取引士の設置を義務付けています。

一定数とは、国土交通省令で定められており、1つの事務所に「宅地建物取引業に従事する者(※)」5名につき1名以上の設置を義務付けています。

契約の申し込みの受理や契約を締結をする案内所等については、1名以上の専任の宅地建物取引士の設置を義務付けています(届出が必要)。

一団の宅地や建物の分譲をする場合に、契約の締結などは行わず、単なる案内や広告宣伝のみを行う案内所等については、専任の宅地建物取引士の設置の必要はありません(届出も不要)。

(※)宅地建物取引業に従事する者とは以下になります。
   ・代表者(複数の場合は全員)
   ・常勤の役員
   ・営業に従事する人
   ・宅建業の一般管理部門(総務・経理等の担当)に所属する人
   ・補助的な事務に従事する人

②「場所」の要件について

宅建業者の事務所について

宅建業の免許制度にとって重要なものになっている事務所について見ていきます。

事務所の所在が宅建業免許を受ける際の重要な要素となっております。

東京都の申請で審査を受けていても、事務所の写真はかなり厳しく見られている感じを受けます。

宅建業者の事務所は、その設置する場所によって、取得する免許が知事免許なのか大臣免許なのか決まります。

複数の事務所があっても、その事務所が全て1つの都道府県内にあれば知事免許、2つ以上の都道府県にあれば、大臣免許となります。

事務所には、事務所ごとに専任の宅地建物取引士を設置することが義務づけられています。

事務所の形態について

宅建業の事務所としての一般的な解釈は以下のようになっています。

物理的にも宅建業の事務を機能的に行える機能を持ち、社会通念上も事務所として認識される程度の独立した形態を備えていることが必要とされています。

原則としてですが、以下のような場合は、事務所としては認められません。

1.「一般の戸建の住宅」や「マンション等の集合住宅の一室(一部)」を事務所として使用すること
2.同一フロアーに他の法人等と同居すること
3.仮設の建築物を事務所とすること

以上のような場合でも、写真や間取図等を持参して事前相談することによって例外的に認められる場合もございますので、この様な事務所で開業をお考えの方もお気軽に当事務所へご相談ください。

③「お金」の要件について

・営業保証金の供託と保証協会への加入について
専任の宅地建物取引士の設置や事務所の形態のように免許の審査要件ではありませんが、宅建業者には、営業保証金の供託か保証協会への加入が義務づけられています。

宅地や建物の取り引きは多額のお金がかかるため、万が一トラブルがあった場合、宅建業者と取り引きを行った相手方の損失は大きくなります。

営業保証金制度は、宅建業者と取り引きを行い、損害を被った相手方(宅建業者以外)がいる場合、その損失を補償する制度です。

宅建業者が営業保証金を供託することにより、宅建業者と取引きをした相手方は、取り引きにより生じた損失の還付を受けることができることになっています。

また、供託の金額も多額になるため、保証協会に加入し弁済業務保証金分担金を支払うことにより、営業保証金を供託する必要はなくなり開業時の初期費用をおさえることもできます。

営業保証金の供託と保証協会への加入について、ここで詳しく見ていきます。

1. 営業保証金の供託について

・供託の金額

主たる事務所(本店)は1,000万円、従たる事務所(支店等)は1店舗につき500万円になります。

そのため、主たる事務所(本店)1店舗の場合でも、1,000万円が必要になります。
仮に従たる事務所(支店)が2店舗あると、1,000万円+500万円×2店舗で、2,000万円必要になります。

営業保証金の供託ですが、現金のほか、国債証券、地方債証券などの法令で定める有価証券や振替国債による供託も可能です。

・供託する場所と方法

供託する場所は、主たる事務所(本店)の最寄りの供託所になっております。
供託する際持参するものですが、免許通知のはがきや供託物(現金や法令で定める有価証券)などになりますが、供託所により異なる場合がありますので、供託所に直接ご確認ください。

2. 宅地建物取引業保証協会に加入する場合

・宅地建物取引業保証協会とは

宅地建物取引業保証協会とは、国土交通大臣から指定を受けた公益社団法人です。

宅地建物取引業について、苦情の解決、宅建業従事者に対する研修、取り引きによって生じた債権の弁済等の業務を行っています。

宅地建物の取り引きによって債権が生じた人は、この保証協会の証人を得て、営業保証金相当額の範囲内で弁済を受けられるようになっています。

保証協会に加入して、弁済業務保証金分担金を支払えば、営業保証金を供託する必要はありません。

・2つの宅地建物取引保証協会

現在、宅地建物取引業協会は、以下の2つが指定されています。

(1)公益社団法人 全国宅地建物取引業保証協会(ハトマーク)
(2)公益社団法人 不動産保証協会(ウサギマーク)

この保証協会については、どちらか一方にしか加入できません。

両協会名と一緒に記載した、「ハトマーク」「ウサギマーク」は、街にある不動産屋さんの店頭にはってあるステッカーのマークです。このステッカーでどちらに加入しているか見分けることができます。

・弁済業務保証金分担金の納付額

弁済業務保証金分担金の納付額ですが、両協会とも同じ金額になります。

主たる事務所(本店)については、60万円、従たる事務所(支店)については、1店舗につき30万円となっております。

その他、保証協会に加入する加入金等が必要になります。
加入金等は、保証協会により金額が違っております。
詳しくは、以下のページに記載しております。

(公社)全国宅地建物取引業保証協会(ハトマーク)の加入詳細はコチラ

(公社)不動産保証協会(ウサギマーク)の加入詳細はコチラ

※まとめ


以上のように不動産業を営むにあたっては、宅地建物取引業免許の申請が必須となり、
免許の取得には「人」「場所」「お金」といった様々な要件をクリアする必要があります。
これらの手続きを全て自身で行うには、かなりの労力と時間をかけなければなりません、
大阪で、宅地建物取引業免許の申請の手続きを専門家に依頼したいと思う方は、
是非「その悩み、くすきに相談」の行政書士くすき事務所にご連絡ください。